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九州地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記

九州地区のアクティブ・レンジャーが、日々の活動や地域の魅力を発信します。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、瀬戸内海、西海、雲仙天草、阿蘇くじゅう、霧島錦江湾、屋久島、慶良間諸島、西表石垣国立公園、やんばる国立公園があります。

「岐宿『登屋の首』散策と海岸ゴミ回収」に参加しました‼

2025年12月12日
五島 片山 美希
皆さんこんにちは!
五島自然保護官事務所の片山です!
11月30日に五島自然塾主催の「岐宿『登屋の首』散策と海岸ゴミ回収」に参加しました。
「登屋ノ首(とやのくび)」は福江島の北部にあり、西海国立公園の第2種特別地域に指定されています。

福江港から車で40分程度走らせると岐宿(きしく)町の「惣津」という集落があり、惣津集落の穏やかな湾奥から入山し、ゆっくり1時間程度歩くと「登屋ノ首」に到着します。
歩いている道中には素晴らしい景色を見ることができ、自然の豊かさを感じることができます。
高くそびえたつ海食崖から雄大な大地を感じることができる登屋ノ首ですが、年々漂着ごみが増えてきている印象です。
今回訪れた際には、北西の風の影響で発泡スチロールやブイのたまり場となっていました…。
 
 
清掃前
 
ロープを回収している様子
 
トン袋を担ぐ保護官
今回はトン袋を25袋とビニール袋を用意してくださっていたそうですが、トン袋はすべて使ってしまうほどのたくさんの漂着ごみを回収することができました。
トン袋25袋分を回収した後もこれだけのごみが残っています。
 
 
トン袋に入りきらなかった漂着ごみ
 
 
回収した漂着ごみ
漂着ごみを回収した後は、登屋ノ首の散策を‼
登屋ノ首では、五島層群という約2,000万年前にユーラシア大陸から堆積した砂と泥からなる地層で形成されており、地層が褶曲しているところを間近で観察することができる場所です。
 
鯨岩の前で写真撮影
 
お内裏様とお雛様みたいな岩
登屋ノ首は自然の織り成すアートスポットがたくさんあり、フグに見える岩や宇宙人の岩、イノシシやゾウに似ている岩等があるため、イベント参加者も「あの岩、○○みたい!」と写真撮影を楽しんでいました。
 
船を使用しないと漂着ごみを回収することが難しい場所のため、こういった場所での景観維持のあり方についてとても考えさせられました。
 
登屋ノ首へ行くまで道中はイノシシやシカの痕跡もあったほか、歩きにくいと思う場所もありました。
登屋ノ首までの道中には、マダニやスズメバチもいることもありますので、行かれる際は時期を考慮するなど配慮や対策をしたうえで楽しんでもらえたらと思います。